こんにちは。新米夫婦のふたりごとのなつです。
京都市西京区にある『桂離宮』に参観してきました!
京都に住み始めて”京都御所・桂離宮・修学院離宮は絶対行きたい!”と二人で話していたので念願叶いました!!!
花の盛りではなかったのですが、全体の雰囲気が良すぎた~。
参観した感想や忘備録としてバス停から桂離宮までのルートやトイレ場所についての情報もあわせて書いていきます。
桂離宮(京都市)
桂離宮は、八条宮家の初代智仁(としひと)親王・二代智忠(としただ)親王により、約50年をかけて造営された別荘地である。
創建以来永きにわたり火災に遭うこともなく、ほとんど完全に創建当時の姿を今日に伝えている。
桂離宮のある下桂の土地では、お月見が盛んに行われていたと言われている。
月の満ち欠けが「生まれ変わり」、すなわち再生の象徴とされていた
ここ桂離宮にも多くのお客さんがお呼ばれし、様々な文化的社会的な催し(和歌を詠まれたり、管弦楽を嗜まれたり、お茶会などの場を設けられたり)が開かれていたといわれている。
桂離宮に参観してきました!
受付を済ませ、桂離宮 参観者休所で参観を待ちました。
桂離宮の参観は約1時間かかるのでトイレは絶対行っておいた方がいいです。
参観にあたっての注意事項の説明後、外へ。
私たちが参加した回は20人くらい。
私たち夫婦は、説明絶対聞きたいマンなのでなるべく先頭の方で付いていきました。(大正解!)
雨・庭園の通路が狭いということもあり、途中案内の方の説明が聞き取りずらい場面も。なかなか難しい~。
事前情報通り、写真を撮っても良さそうだけど・・・
あまりに空気感が違うというか、格式を感じ浮足立ってしまったのですが
「思い出にたくさん撮影してください」とお言葉をもらい安心しました。
住吉の松(ついたての松)
最初に生垣の先にある松の木、住吉の松についての説明を受けました。
庭全体の風景が見えないように”ついたて”の役目をしている松なので別名「ついたての松」
桂離宮の庭園は、一歩一景の庭(新たな一歩を踏み出すごとに新しい風景が目の前に広がってくるといった造り)だそうです。
確かに!写真からも庭の全容が分からないや!
もし桂離宮が自由参拝なら気付かなかっただろうなー。説明ありがたい。
土橋
正門へ向かう際、土橋を渡りました。
参観まだ始まったばかりだけど・・・
桂離宮好きだ~(*´▽`*)と思ったのがこの通路!(御幸道というみたい!)
足元に敷き詰めてある黒い石は、すべて桂川から集めてきた自然の石。
敷き詰め方には「あられこぼしの技法」が使われているそうです。
職人芸ってなんでこんなに素敵なの。
御幸門
正門前に一つ門(御幸門)がありました。これまた良い。
御成門
御幸門をくぐった先、遠くの正面に正門(御成門)がありました。
天皇陛下皇后陛下皇族の方々が歩いている通路に今自分がいると思うとなんかすごい・・・。
御成門と御幸門の間に遠近法のトリックがあることを教えてもらいました。
お客さんが御成門から入ってくると、御幸門が実際よりも近く感じるため、早く入りたいという気持ちになる。
また、帰られるときには出口が実際よりも遠く感じて、名残惜しい気持ちになると言われています。
もみじ山
こちらの山(もみじ山)もついたての松と同じ役割だそうです。
外腰掛
外腰掛は「松琴亭(しょうきんてい)」という茶室へ向かう前、ちょっと休憩される場所だそうです。
延段
桂離宮の参観を通して一番私に刺さったのが足元!!
下の写真のような延段(石で設けられた石張りの通路)でした。
読み方はのべだん。
こんな素敵な通路見たことない!!
延段は「真の延段」「行の延段」「草の延段」という3つの種類があると教えてもらいました。
草の延段は丸い自然の石だけの落ち着いた気分を表します。
行の延段は、両方の石のミックス。緊張感は残るけれども、ゆったりと楽しんでほしいという意味が込められています。
松琴亭
桂離宮の中で最も格式の高い茶室「松琴亭」へ。
松琴亭という名前の由来は『松の木の枝の間を吹き抜ける風の音があたかも琴のようである』というところから。
今現在は、越前奉書といわれる和紙が使われています。
越前奉書は、新元号”令和”の発表の際に使われていた和紙です。
賞花亭(峠の茶屋)
小高い丘の上にある賞花亭で一休み。
非常にたくさんの桜の木、藤の木、そのほか花の咲く木があり、そういった花を眺めるために、親王がお客様を連れて主に春に使われていた茶室と言われています。
本当に景色が見事。(手水鉢が入ったこの画角が一番好き~)
賞花亭の造りは独特でした。
竹が組んである連子窓、竹の下地が見える下地窓
光付け(石の表面にあわせて柱の底を削って、ぴったり置く技術)が使われているのを見ることができました。
置いてあるだけなので過去に大型台風で飛んで行っちゃったこともあったとか。(笑)
園林堂
次に訪れたのは園林堂(おんりんどう)。
今まで見てきた待合室や茶室とはテイストが違いました。
注目ポイントは屋根!
丸みを帯びた屋根は、むくり屋根とかむくらせ屋根と言い、庭園内で瓦葺の建物は園林堂だけだそうです。
園林堂でも光付けの技術が使われていました!
笑意軒
園林堂から池を挟んだ先にある笑意軒へ。
六つの丸い下地窓があるのが印象的でした。これはお月さんを表しているとか。
ちなみに笑意とはこころが和むという意味だそうです。
木の扉に大きな弓矢の取っ手がついているのもかっこよかったです。
豊臣秀吉から献上されたものらしい!
話が少し逸れますが・・・道中にあった小さな燈篭がかわいかった~!
上から見ても下から見ても三角形のかたちをしている三角燈籠↓
そして一か所に固まっている鴨もかわいい!!かわいいが溢れていました。
笑意軒前の通路は「行の延段」となっていました。
外腰掛のところで教えてもらったのに!思い出せそうで思い出せないモヤモヤがすごかった~。
御殿群
御殿群とよばれる建物前に来ました。
写真右手から古書院・中書院・新書院と名前が付けられていました。
見えませんが、背後にもたくさんのお部屋があるとのこと。
雁行型の造りとなっているところが特徴的で
『どの部屋からも同じように庭、同じ風景が眺められ、太陽の光が同じように入り、風が同じように通る』という利点があるそうです。
20年毎に行われる葺き替えが去年(2023年)行われたそうです。
終わったばかりの綺麗な屋根を見ることができてラッキーでした。
月見台
古書院の正面、前に月見台がありました。月見台から見える庭に目を向けるといい景色が広がっていました。
ただ、当時の偉い人は決して上を見上げず、いつも下を見下ろしていたとされ、この池に映った月の姿を眺めていたともいわれています。
月波楼
桂離宮庭園内にある茶室ラスト!月波楼(げっぱろう)へ。
道中あまりにも目を奪われるものが多かったので写真いっぱい撮ってしまいました。
月波楼の中に入り説明を受けました。
正面の窓からは最初見たもみじ山(山の景色)、右手の窓からは池が見える海の景色。
確かに池を海に見立てると船の上にいる感覚になるかも。(なぜか正面の窓からの写真がなーい!!涙)
天井を見上げると船底の形。とってもおしゃれな茶室でした。
御殿正門
最後、住吉の松にて参観終了となりました。癒しあり、学びありの参観となりました。
桂離宮参観記念品を紹介!
桂離宮 参観者休所の売店で桂離宮の『参観記念符』が300円で購入できました!
市松模様と御殿群が渋いね!いい感じ。
京都御所のは特別拝観でいただいたので、修学院離宮でコンプリートだ(^^♪
楽しみは尽きない。
桂離宮参観前に知っておいたら安心の事柄・後悔ポイントなど
私は心因性頻尿なのではじめての桂離宮参観+雨予報でアクセス変更となり内心ドキドキでした。
心配事を無くすのが一番なので、今回知った桂離宮の情報をまとめておこうと思います。
バス停から意外と遠い
公共交通機関で桂離宮に行きました。
宮内庁が出している『桂離宮への交通案内』の通り、桂離宮前で下車して15分くらい歩きました。
バス停は南側・受付が北側にあるのでバスの時刻と嚙み合わせが悪いと結構焦る距離でした。
でも桂離宮西側の住宅街に沿って行けば到着する!大丈夫!
トイレの場所
「桂離宮内にはトイレがない」という情報だったので心配だったのですが、
実際には参観前に桂離宮 参観者休所でトイレを貸してもらえました。
※窓口で身分証明してからでないと入れないので注意
参観中トイレに行くことができないので、1時間を耐える準備が必要でした。
写真撮影OK
身分証明も必要だし、お堅い場所だから写真撮影NGかと思いきやOKでした。
ガイドの方も「思い出にしっかり撮っていって下さい」と優しかったです。
参観者休所の展示・物販
参観前に展示や紹介ビデオを見たり、売店でお土産を買うのをおすすめします。
参観後また立ち寄ることもできましたが、長いこと滞在はできません。
アクセス
住所 | 〒615-8014 京都府京都市西京区桂御園 |
電話番号 | 075-211-1215 |
参観開始時間 | 9:00・10:00・11:00・12:00・13:00・14:00・15:00 |
休止日 | 月曜日※ 、年末年始(12月28日~1月4日) 行事等の実施日 |
ホームページ | 宮内庁参観案内:施設案内:桂離宮 |
アクセス | 公共交通機関の場合:阪急京都線桂駅から徒歩20分、市バス・京阪京都交通桂離宮前から徒歩15分 |