当ブログは記事内にプロモーションを含みます。ご了承ください。

集合とは?その表し方と記号の意味を解説

高校の数学で初めて習う「集合」ですが、なんとなくわかるような、そうでもないような、よくわからない印象を持つ人が多いのではないでしょうか。

大学数学や物理を学ぶ上でも、基礎として登場する「集合」。当記事では、その意味合いや表記方法について簡単に復習していきたいと思います。

 

1.集合の定義

集合とは、ある定められた範囲にあるモノの集まりのこと

 

集合の定義は、たったのこれだけです。例えば、「日本の都道府県」は{愛知県, 青森県, …}と47個のものからなる集合ですし、「日本の紙幣の種類」は{一万円札, 五千円札, 二千円札, 千円札}の4個のものからなる集合です。

集合は数学で習うため、数の集まりであるかのように感じてしまうかもしれませんが、数でもことばでも記号でもなんでもよいのです。日常には様々な集合があふれています。

 

ただし、ひとつだけルールがあります。「その集合の要素であることが不確定でなく、一意に決定できること」(つまり、この集合に含まれるかどうかが断言できないなぁ…という要素があるときは集合として認められないということです)

たとえば「私の好きな飲み物」は{コーヒー, ウーロン茶, …}と要素を列挙できるため集合ですが、「(誰もが)好きな飲み物」としてしまうと、’コーヒー’は人によって好き嫌いがあるためこの集合に入れてよいか不明なので集合とは言えないわけです。

2.集合の元とその記法

集合Aを構成する個々のもののことを、Aの元(げん)または要素とよぶ

数学上の言葉の定義です。大体どの講義や教科書でも、元という単語を使うことが多いです。

 

aが集合Aの元であるとき、「aはAに属する」といい、次のように表す。

$$a \in A$$

逆にaがAの元でない場合、

$$a \not \in A$$

と表す。

 

例えば集合Aを「UNOの数字」、集合Bを「トランプの数字」、a=10としたとき$$a \not \in A$$ $$a \in B$$となります。

3.条件を用いた集合の表し方

集合の元を一つ一つ羅列してもよいですが、元の数が多いと結構大変なことになってしまいますよね。そういう時は、条件式を用いて集合を表すことで簡単に表記することができます。

 

集合Aの各元xに関する条件式P(x)がある。Aの元xの中でP(x)を満たすものの集合を

$$ \{ x \in A │P(x) \}$$

と表す

 

この書き方は高校数学でよく見る形ではないでしょうか。例えば、自然数の集合Nに対して、条件x≦4を満たすような集合は

$$ \{ x \in \mathbb{N} │x \le 4 \}$$

と表され、元xを列挙すると

$$ x=\{ 1, 2, 3, 4\} $$

となります。

 

まとめページ

線形代数学 内積の定義と正値性・対称性・線形性について 特別な行列の名前と定義・性質の一覧 対称行列と反対称行列の性質・分解公式 行列のn乗の計算方法ー4つのパターン サラスの公式による行列式の計算方法 余因[…]

理工数学
微分積分学 集合と数
最新情報をチェックしよう!