ライプニッツの公式の証明と計算例
ふたつの関数の積の導関数を計算したいときに便利なアイテムとして、ライプニッツの公式(ライプニッツ則)があります。 高校数学では、微分の公式として次のような積の法則 $$(f・g)’=f’・g+f・g’$$ を習ったと思います。今回は、これをn階微分に拡張した形を紹 […]
ふたつの関数の積の導関数を計算したいときに便利なアイテムとして、ライプニッツの公式(ライプニッツ則)があります。 高校数学では、微分の公式として次のような積の法則 $$(f・g)’=f’・g+f・g’$$ を習ったと思います。今回は、これをn階微分に拡張した形を紹 […]
はさみうちの原理を利用した極限値の計算の有名な例である、 $$\lim_{x \to 0}\frac{\sin x}{x}$$ の求め方を解説していきます。 まず、下図のような状態を考えます。 ∠OAT\(=\pi/2\)、∠AOT\(=x\) \((0\lt x\lt \pi/2)\ […]
今回は、数列の収束・発散に関する定義とその記法について学習していきます。 数列とその表し方 数列(sequence)とは、読んで字のごとく「数を列のように並べたもの」のことです。たとえば、自然数を小さいほうから順に並べてできる $$1, 2, 3, 4, \cdots$$ は数列となります。数列を構 […]
前回までの記事・・・実数の性質① 実数の性質② 前回までに学習した実数の性質を使って、さらにふたつの重要な性質を導いていきます。 (D)アルキメデスの原理 自然数全体の集合\(\mathbb{N}\)は上に有界ではない (証明) \(\mathbb{N}\)が上に有界であるとすると、上 […]
前回の記事では、実数の四則演算と大小関係に関する話をしました。これらふたつの性質は、有理数においても成立します。 今回は、有理数では成立しない実数に固有の性質について紹介していきます。まずは準備として、「有界」という概念から始めます。 有界と最大値・最小値 \(\mathbb{R}\)の部分集合\( […]
実数には様々な性質が成り立ちます。ここでは、二つの実数の間に成立する簡単な性質から学習していきましょう。 (A)四則演算 \(a, b\in \mathbb{R}\)に対して \(a+b(和)\), \(a-b(差)\), \(ab(積)\), \(b/a(a\not =0, 商)\) が\(\ma […]
ふだん何気なく使っている数ですが、いろいろな分け方があります。 ここでは、集合(正確には環や体になりますが、簡単のため)の概念を借りて、数とその集合の大きさについて考えていきましょう。 自然数:ものを数えるときの数 例えばマラソンで順位を数えるとき、1着、2着、…と順に数えていきます。 […]
前回の記事では、集合の定義と元について書きました。今回は、集合の間の関係について解説していきます。 1.部分集合 集合が複数あるとき、それらの集合の間に成り立つ関係を次のように表現します。 二つの集合A,Bがある。Aの元がすべてBの元であるとき、AはBの部分集合である、といい $$ A \subse […]
高校の数学で初めて習う「集合」ですが、なんとなくわかるような、そうでもないような、よくわからない印象を持つ人が多いのではないでしょうか。 大学数学や物理を学ぶ上でも、基礎として登場する「集合」。当記事では、その意味合いや表記方法について簡単に復習していきたいと思います。 1.集合の定義 […]