GoToトラベルを利用して夫婦で旅行に行ってきました。
という私の強い希望で、香川県は琴平にある「金刀比羅宮(ことひらぐう)」に参拝してきました。
俗に「こんぴらさん」とも呼ばれる有名な観光スポットで、一生に一度はお参りしたい場所とも言われているらしい。
寺社仏閣巡りを趣味とする私たち夫婦には外せない!
しかし、長い長い石段がまるで山登りのように大変、という前情報も。おまけに天気予報は雨。一体どうなる!?
こんぴらさん参拝の様子、アクセスや御朱印などの情報もまとめて紹介していきます。
金刀比羅宮とは
金刀比羅宮は香川県仲多度郡琴平町の象頭山(ぞうずさん)中腹にある神社です。
全国に約600社ある金刀比羅(または琴平)神社・金比羅(こんぴら)神社の総本社となっています。
御由緒・御祭神
「さぬきのこんぴらさん」と呼ばれ、海の守護神として親しまれています。
1,368段(御本宮までは785段)からなり、御祭神は大物主神で崇徳天皇を合祀しています。
引用:こんぴら観光案内図 より
- 大物主神(おおものぬし)
大物主神は、天照大御神(あまてらすおおみかみ)の弟、建速素盞嗚命(たけはやすさのおのみこと)の子、大国主神の和魂神(にぎみたまのかみ)で、農業・殖産・医薬・海上守護など広汎な神徳を持つ神様として全国の人々の厚い信仰を集めています。
引用:金刀比羅宮 御由緒
- 崇徳天皇(すとくてんのう)
長寛元年(1163年)に崇徳上皇は、象頭山松尾寺金光院(現在の金刀比羅宮)に参籠している。そして、讃岐国に流され、軟禁生活を送り、長寛2年(1164年)、失意のまま崩御したとされる。その後、崇徳天皇の怨霊化が騒がれ、翌年の永万元年(1165年)に合祀されている。
崇徳天皇といえば、平将門・菅原道真と並び日本三大怨霊とも称される人物です。
幼くして天皇に即位しながらも、機運に恵まれず不幸な人生を送ったために、妖怪になって京に災いをもたらしたと言われています。
(参考:【崇徳天皇の怨霊伝説】恐ろしい妖怪となった理由と災厄の数々)
いざ、こんぴらさん参りへ
写真とともに行程を紹介していきます。
道中も見どころが満載
石鳥居
JR琴平駅または琴電琴平駅から近く、道路に大きな鳥居が建っています。
温泉街のレトロな雰囲気もあって、わくわくします。
表参道
商店街を抜けた先が表参道です。
旅館やお土産屋さん、そしてうどん店が立ち並ぶ、にぎやかな通りです。
この日は平日で雨予報だったので、人はまばらでした。
スタートしてしばらくは、緩やかな石段が続きます。修学旅行らしき生徒の姿がちらほら。
100段目を示す看板がありました。まだまだ楽勝!
一の坂 113~365段
100段を越えた先に、狛犬と鳥居が建っています。
ここから先は「一の坂」と呼ばれ、石段が急になります。
見よこの勾配!先はまだまだ長いので、ゆっくり焦らず行きましょう。
灯明堂(重要有形民俗文化財)
一の坂の途中に、灯明堂と釣灯籠がありました。
船の梁を用いて造られたそうです。夜には明かりがつくらしい。
大門【365段】
一の坂を登り終えた先には、「大門」がそびえ立っています。
大きすぎて見切れてしまうほど。スケール感がすごい!本殿に着いたかのような達成感。
・・・しかし実はまだ入り口。ここがスタート地点とは、知る由もありませんでした。
大門は金刀比羅宮の総門です。
水戸光圀の兄である讃岐国高松藩主 松平頼重から寄進されました。楼上に揚げられた「琴平山」の額は、有栖川宮熾仁親王殿下の御筆です。
大門から先は神域であり、国の名勝・天然記念物に指定され、瀬戸内海国立公園に含まれています。
五人百姓 加美代飴
大門をくぐった先では「五人百姓」と呼ばれるお店が並んでいました。金刀比羅宮の境内で唯一営業することを許されている、由緒正しいお店です。
ここでは名物「加美代飴(かみよあめ)」を購入することができます。
原材料は砂糖、水飴、柚子油のみで、どこか懐かしい甘さのべっこう飴です。
五人百姓という変わった名は、御宮の神事における役目であり、起源も至って古く当山の草分けとか言われ、先祖は御祭神の供奉をし功労があって特にお宮境内の営業を差し許されたものであります。
引用:五人百姓 加美代飴 裏面説明書きより
GoToトラベルクーポンを使うことができました。1000円で11枚入り、お土産にぴったり。
桜馬場
五人百姓のお店を越えた先は、「桜馬場(さくらのばば)」と呼ばれる平坦な石畳の道が続きます。
春になると道の両側が桜が咲き誇るのだとか。美しい光景が目に浮かびます。
こんぴら狗の銅像
誰もが簡単にこんぴら参りに行けるわけではなかった江戸時代、飼い主に代わって犬がこんぴら参りをする風習があったそうです。
この犬を「こんぴら狗」と呼びます。
こんぴら狗の像の脇から、また石段を登ります。
社務所門・表書院
手前の門は「社務所門」、奥に「書院」が見えます。
中では円山応挙という江戸時代の絵師が描いた虎の襖絵が見られるそうです。
拝観日 | 毎日 |
拝観時間 | 9:00~16:00 |
拝観料 | 大人800円、高校・大学生400円、中学生以下は無料 |
(表書院の情報)
ここから先も急な石段をどんどん登っていきます。
祓戸社・火雷社【595段】
600段の手前に、祓戸社(はらえどしゃ)と火雷社(ほのいかづちしゃ)がありました。
祓戸社の御祭神:瀨織津姫神(せおりつひめ)・速秋津姫神(はやあきつひめ)・気吹戸主神(いぶきどぬし)・速佐須良姫神(はやさすらひめ)・・・罪穢を祓い清める神様
火雷社の御祭神:火産靈神(かぐつち)・奥津比古神(おきつひこ)・奥津比賣神(おきつひめ)・・・浄火、鎮火、消防の神様
合祀:八衢比古神(やちまたひこ)・八衢比賣神(やちまたひめ)・來名戸神(くなど)・・・疫病を防ぎ止める神様
新型コロナ流行が落ち着くようにお祈りしました。
ほんの少し先に、立派な御社が見えてきました。ゴールも近い?
旭社【628段】
石段を登り切ると開けた場所に出ます。
目の前にはとっても立派な「旭社」の姿。御本宮と勘違いしてしまうほどの佇まいに感動しました。
旭社の御祭神:天御中主神(あめのみなかぬし)・高皇産霊神(たかみむすび)・神皇産霊神(かみむすび)・伊邪那岐神(いざなぎ)・伊邪那美神(いざなみ)・天照大御神(あまてらす)・天津神(あまつかみ)・国津神(くにつかみ)・八百万神(やおよろずのかみ)
旭社への参拝は御本宮の後にするのが正しい順序です。
帰り道には雨が降っていましたが、足元がしっかりしているので問題なし。
賢木門
旭社から右手奥に進んでいくと、「賢木門(さかきもん)」があります。
かつて建立された際、一本の柱が間違って逆向きに取り付けられてしまったことから「逆木門」と呼ばれるようになり、その後改築の際に”逆”→”賢”に漢字が変わったそうです。
遙拝所
「遙拝(ようはい)」とは、はるか遠くから拝むことを意味する言葉です。
ここから伊勢神宮や皇陵を拝みます。
手水舎
新型コロナ対策のため、2020年10月時点では手水舎は使用できませんでした。
また、手水舎の手前で一段だけ石段を下りることになります。こんぴら参りで石段を下るのは唯一ここだけです。
御本宮までの石段は785段とされていますが、実際には786段あり、その数を「な・や・む」と読める語呂が悪いということで、一段下げて785段にしたともいわれています。
引用:THE GATE 一生に一度は【こんぴらさん】香川県の金刀比羅宮参拝に行こう
真須賀神社【652段】
御本宮へと続く石段の手前に、「真須賀(ますが)神社」があります。
真須賀神社の御祭神:建速須佐之男尊(たけはやすさのおのみこと)・奇稲田姫尊(くしなだひめのみこと)・・・勇武絶倫の神様
御前四段坂 652~785段
いよいよ最後の難所。ここを登り切ればゴール!
4段階に分かれた133段の急坂がそびえています。
途中に事知神社・御年神社、そして百度石なるものもあります。
疲れもピークなので結構つらい・・・
そして坂を登り切った先には、待ちに待った御本宮の姿が。
御本宮【785段】
長い旅路を経て、ようやく金刀比羅宮に到着しました。
なるほど、これが一生に一度は来たいといわれるこんぴらさん。疲れも吹っ飛ぶその壮大な社殿には圧巻の一言。
かなり大変だったけど、来てよかったと思いました。
天気予報ではかなりの雨となっていましたが、御本宮に到着するまではほとんど小雨でした。これもご加護かな?
神楽殿
御本宮の向かいに神楽殿がありました。
こちらも立派な造りになっており、中央には色鮮やかな太鼓が。素敵です。
こんぴら狗の開運みくじ
本宮の左手の方に、こんぴら狗にちなんだおみくじがありました。
可愛らしい犬の背中にくじが詰まっていて、面白かったです。
背中のふた部分が落ちやすいので注意!
折角なので二人で運試し。大吉・中吉でした\(^o^)(^o^)/
中にはおみくじのほかに、こんぴら狗のお守りも入っていました。身に付けるか財布に入れると良いそうで、財布に仕舞っておきました。
展望台
御本宮の右手は展望台になっており、讃岐の街並みが広がっています。
あいにくの空模様で、瀬戸大橋までは見えませんでした。
御本宮の参拝中に本格的に雨が降ってきました。
奥社へはここからさらに30分ほど石段と山道を登らなければいけないため、今回は断念。
次の機会があればぜひ行ってみたいと思います。
金刀比羅宮の御朱印・御朱印帳
御本宮向かい、神楽殿横の社務所で御朱印帳・御朱印を授与していただけます。
御本宮では、コロナ対策で書置きのみの対応となっていました。
御朱印
金刀比羅宮でいただける御朱印は全部で3種類あります。
今回は御本宮のみの参拝なので、以下のひとつのみ授与していただきました。
初穂料:300円
奥社にも参拝する場合、途中にある「白峰神社」と奥社「嚴魂神社」でもそれぞれ御朱印をいただけます。
御朱印帳
金刀比羅宮オリジナル御朱印帳もあります。
例えば以下のサイトを見てもらえばわかりますが、かなりインパクトの強い一品。
こんぴら参りの道中でたびたび見かける「笑顔元気くん」という、宮司さんが描いたというイラストが載っています。
アクセス
住所 | 〒766-8501 香川県仲多度郡琴平町892−1 |
電話番号 | 0877-75-2121(社務所) |
参拝時間 | 9:00~16:00(授与所の開所時間)
2020年10月1日より夜間(18時~翌6時)参拝禁止 |
ホームページ | http://www.konpira.or.jp/ |
アクセス、駐車場 | JR琴平駅で下車 ・駅から表参道登り口まで徒歩15分 ・表参道登り口から御本宮まで片道45分程度 ・御本宮から奥社まで片道30分程度365段目の大門までタクシー利用可 ひとり700円 また500段目のレストラン神椿を利用すれば、自家用車またはタクシーで行くこともできます |
まとめ
香川県にある金刀比羅宮、通称こんぴらさんに参拝してきました。
一生に一度は行きたいといわれる場所だけあって、道中は大変でしたが充実した時間を過ごせました。
しっかりと整備された石段なので、雨が降っても参拝することは可能でした。
今回は御本宮までで引き返しましたが、次の機会があれば奥社まで参拝したいと思います。