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流体力学

理想気体の基礎式と比熱についての関係式

ここから、理想気体の力学について学んでいく。 まずは、理想気体で成り立つ基礎的な式をざっと確認しておく。 理想気体に関する基本事項 理想気体とは、気体分子の大きさがゼロで、分子間力(ファンデルワールス力)が働かないと仮定した気体のことをいう。 理想気体は、絶対零度(0K)において体積がゼロになる。実 […]

ブラジウスの公式-流体中の物体に働く力の計算式

物体に働く力 理想流体中にある物体に働く力を求めるには、その物体まわりの圧力を積分すればよい。圧力は、ベルヌーイの式から得ることができる。 しかし、物体に働く力をいちいち圧力の積分により求めていては計算が煩雑である。そこで、物体に働く力を簡便に求める方法であるブラジウス(Blasius)の公式を導出 […]

流れの写像-壁に沿う流れと楕円周りの流れの解析

複素速度ポテンシャルを用いると、流れの様子を解析することができる。 この複素速度ポテンシャルと写像の関係式を用いて、複雑な流れ場の解析に応用していく。 ζ平面の複素速度ポテンシャル z平面からζ平面への写像を行ったときの、複素速度ポテンシャルと共役複素速度を計算する。 ζ平面の複素速度ポテンシャルF […]

ジューコフスキー変換と翼の揚力

ジューコフスキー(Joukowski)変換 翼の周りの流体運動を考えるときに、流れの写像という概念を用いることで、複雑な物体周りの流れを解析することができる。 ジューコフスキー変換は $$\zeta=z+\frac{a^2}{z}$$ という形で表され、\(z(x, y)\)平面と\(\zeta(\ […]

ダランベールのパラドックスを解説:一様流中の物体に働く抵抗力について

ダランベールのパラドックスとは 完全流体が一様に流れている中に物体を置いたときに、物体には力が働かないということを「ダランベールのパラドックス(背理)」という。 もちろん実際には物体は流体から抵抗力が働く。しかし複素速度ポテンシャルを用いて計算すると、このような結論が得られてしまう。 今回は、このパ […]

複素速度ポテンシャルと流れ場解析の計算例

複素速度ポテンシャルとは 速度ポテンシャルφ(x, y)と流れ関数ψ(x, y)を用いて作られる次の関数\(F(z)\)を、複素速度ポテンシャルという。 $$F(z)=\phi(x,y)+i\psi(x,y)$$ 複素関数の微分について、 \[ \begin{align*} \frac{dF(z)} […]

極座標系の速度ポテンシャルと流れ関数

極座標系における速度ポテンシャルおよび流れ関数を導出せよ。   (解) 直交座標系での速度を\((u, v)\)、極座標系での速度を\((C_r, C_\theta)\)とする。 座標回転により、 \[ \left[\begin{array}{c} C_r\\ C_{\theta} \en […]

流体の変形と回転の定式化

ひずみ速度と渦度の定義 (1)垂直ひずみ 垂直ひずみは、伸びや圧縮といった体積の変化を表す。 長さ\(l\)の要素が\(\Delta l\)だけ伸びたときのひずみを $$\varepsilon=\frac{\Delta l}{l}$$ で与える。   x方向について、 $$\varepsi […]

容器内の流体がすべて流出するまでにかかる時間の計算

底面積Fの直方体の容器に液体が入っており、容器の底には面積fの孔があいている。 t=0で液面の高さがH0であるとすると、容器内の液体がすべて流出するのに必要な時間を求めよ。ただし、縮流効果は無視する。   (解) ベルヌーイの式(非定常・非圧縮)を用いる。 $$\frac{1}{2}U^2 […]

ベルヌーイの定理の導出(エネルギー保存則)

ベルヌーイの定理 連続方程式、オイラーの運動方程式に続き、ベルヌーイの定理を導出していく。 これで質量保存則・運動方程式・エネルギー保存則の式が出揃い、流体の運動を解析することができるようになる。   オイラーの運動方程式で、y方向働く重力のみ考慮する。 $$\frac{\partial […]